海外育児日記




英語と日本語




母が語学学校へ行く木曜日と金曜日の朝9時から午後2時15分まで、息子は同じ学校内にあるチャイルドケアーセンター、日本の託児所、保育園のようなところに通いだした。まだ2週間、計4日間しか行っていないが、息子の成長ぶりには驚かされる。英語もさることながら、日本語もこれまでより話すようになったし、以前よりも活発になった気がする。ピーター(スーダン人)とアレックス(イタリア人)という友達もでき、とても嬉しそうだ。

教えてはいないが、英単語を話すようになった。それもきちんとその場のシチュエーションに合わせて言ってくる。どうやら意味もちゃんと分かっているようだ。びっくりする。おまけに、彼は外でみんなが話しているのが英語で、家で話しているのが日本語だと認識している。英語で書かれたチラシや本の文字を指差し、「えいご、えいご」と言ったりする。そしてダディと話す時は英語なのだということも分かっている。

4日間で覚えてきた英語は、アポー(Apple)、ハッピー(Happy)、ノーティ(いたずらっ子のこと)、ビッグ(Big ウンチのことらしい)、ヤミィ(おいしい)、ペインティング(お絵かき)、ハロー(Hellow)、シーユー(See you)などなど。特にお気に入りはシーユーだ。誰かが出掛ける時や、私の友達が帰る時、外で愛想のいい外人に出会った時、スーパーのレジで、息子は手をひらひらさせながら、「シーユー、バイバイ」を繰り返す。みんな喜んでくれて、同じように「シーユー!」と言い返してくれる。

送り迎えをしている母によると、息子は保母さんの英語の指示に従って行動しているらしい。当たり前のことなのだが、私が言いたいのは、つまり、片付けなさいとか、庭に出て遊ぼうとか、手を洗いなさいとか、先生は英語で子供たちに指示をだしたり、たしなめたり、叱ったりするのだが、きちんとそれを理解し行動しているようだと言うのだ。本当に理解しているのか、それとも母の目にそんな風にうつっただけなのかは分からないが、いずれにしても、子供は大人にはまねの出来ない行動力と順応力、吸収力を備えているものである。今後を期待することにしよう。

親が語学学校に通っているということは、その子供たちだって英語がほとんど理解できないということなので、保母さん達もその辺は良く心得て子供たちに接してくれているはずである。初めから現地の子供たちのなかに入っていくよりは、子供にとってストレスが少なくてすむのではないだろうか。初めての英語学習の場としてはもってこいの環境だと思う。そんな環境を無料で与えてくれた学校関係者には本当に感謝している。ぜひ、今学期のみと言わず来学期も寛大な心で受け入れを許可してほしいと切に願っている。

ところで、子供を英語環境のなかのぽんと放り込めば自然にバイリンガルになるように思われているが、そうではないらしい。日本語も英語も中途半端になりやすいので、実際には補習校に通わせたり、家庭教師をつけるなど、それなりの努力がいるらしい。真偽のほどは分からないが、もしそうなら、親も子もかなり大変である。

うちの息子も近い将来、英語と日本語の習得で苦労するのだろうか。できれば中国語もというのは、欲張り過ぎだろうか。シンガポールでは人々は普通に三カ国語を話すそうだが、どうなっているのだろう。可能なのか、それとも本人のすごい努力がいるのか。そもそもバイリンガルとはどういうことなのだろう。今現在、そして将来、息子にしてやれることで一番適切で良い方法とはなんなのだろう。悩みは尽きない。